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選書家・錦多希子さんに、ティータイムのお供になってくれそうな、軽やかでウィットに富んだ、そしてパラパラと眺めるのが心地良さそうな本を選んでいただきました。
日常の様々なシーンが切り取られ、まるでひとつの映画をみているような、とても満足感のある一冊です。
以下、錦さんのテキストご参照下さい↓
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イタリアにある、亡きアルベルト・ディ・レナルドの家の最上階には書斎がありました。
本棚の中にある隠し扉を開くと、秘密の屋根裏部屋に通じています。
大きな部屋には、彼が生涯かけて組み立て増設した、膨大な鉄道模型が置かれています。
ある日、家族で昼食をとっているときに、アルベルトはそこまで秘密にはしていなかったもうひとつの情熱、すなわち写真に対する尽きることのない愛について明かしました。
そして、8,000点を超える写真を見せてくれたのです。
半世紀以上にわたる生涯を鮮やかな色彩で捉えた、郷土色あふれるものでした。
このことは、彼と孫娘であるカルロッタとの関係性にとって意義深いものとなりました。
生前に知られることはありませんでしたが、アルベルトがイタリア・アメリカ・ブラジル・モロッコ・ギリシャはじめ世界各地で撮影した写真群は、ルイジ・ギッリといったイタリアでもっとも愛されている写真家たちの先駆けといっても過言ではないでしょう。
他界後、孫娘の手によりはじめて出版された彼の写真集こそこの本です。
カルロッタの綿密な構成を経てあらわれるシークエンスが浜辺やバー、山、ロードトリップ、恋人や友人のような被写体や場面を通じて、20世紀の生活における喜びにあふれた面をみせてくるおかげで、開放的で洒落っ気に満ちた当時の空気感が、ありありと伝わってきます。
【錦 多希子|Takiko Nishiki】
1984年 東京生まれ
ことば と 本 を軸とした活動を展開する
ことばによる表現の場としてnoteにて日記を公開するほか、 ときに展覧会で発表することもある
あらゆる分野の表現者と手を結び、 展覧会や作品集への寄稿、 活動の意思表明にまつわる執筆をする
主にアートブックの選書や企画立案を担う
みずからが読み手となる朗読会をひらくほか、 音声配信やフィジカルな場をベースとしたアートブックのオンラインストアを運営する
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